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周期表(しゅうきひょう、)は、物質を構成する基本単位である元素を、それぞれが持つ物理的または化学的性質が似たもの同士が並ぶように決められた規則(周期律)に従って配列した表である。これは原則的に、左上から原子番号の順に並ぶよう作成されている。周期表上で元素はその原子の電子配置に従って並べられ、似た性質の元素が規則的に出現する。 同様の主旨を元に作成された先駆的な表も存在するが、一般に周期表は1869年にロシアの化学者ドミトリ・メンデレーエフによって提案された、原子量順に並べた元素がある周回で傾向が近似した性質を示す周期的な特徴を例証した表に始まると見なされている。この表の形式は、新元素の発見や理論構築など元素に対する知見が積み重なるとともに改良され、現在では各元素のふるまいを説明する洗練された表となっている。 周期表は、錬金術師、化学者、物理学者、その他の科学者など、無数の人たちによる知の集大成である。元素の性質を簡潔かつ完成度が高く示した周期表は「化学のバイブル」とも呼ばれる〔竹内(1996)、pp.78-79〕。現在、周期表は化学のあらゆる分野にて、反応の分類や体系化および比較を行うための枠組みを与えるものとして、汎用的に用いられている。そして、化学だけでなく物理学、生物学、化学工学を中心に工学全体に、多くの法則を示す表として用いられる。2015年現在の周期表では、発見報告がなされている118番目までの元素を含むものが一般的であるが、未発見元素を含めた172番目までの元素を含む周期表も発表されている。 == 周期表 == 周期表の配列は、原子の中心に位置する核が保持する陽子の個数に基づいて付けられる原子番号順に並べられる。陽子が1個である水素から始まり、1マス進むごとに陽子が1つ多い元素記号を示しながら並べる。周期律に沿って改行され、2段目・3段目…と順次追加されてゆく。そのため、左から右へ、また上から下へ行くにつれて原子番号が大きな元素が並ぶ〔。 しかし周期表は長方形ではなく、中央に谷間があるおおまかな凹型をしている〔。これは周期律が示す元素の近似的な性質が必ずしも同じ原子番号の整数倍で現れない現象を反映しているためである。周期表において右端にある原子番号2のヘリウムと近い性質を持つ元素の仲間(族という)では、次に現れる元素は原子番号10のネオンであり、その次はアルゴン(元素番号18)となる。ここまでは原子番号数の差分はいずれも8だが、続く仲間はクリプトン(同36)、キセノン(同54)と、増分は18に増える。上に示された一般的なレイアウトの周期表では、この18で一巡し希ガスで改行する法則を採り、縦方向でまとまる元素の族を1 - 18族という名称で設定する。このためヘリウムやネオンがある行では途中に空白が生じ、結果として周期表は凹型となる。 ところが希ガスにおいてキセノンの下に続く元素はラドン(同86)であり、差分は32に増える。これを1元素1マスを使い表示した拡張周期表という形式もあるが、一般的なレイアウトでは原子番号57-71までをランタノイド、89-103までをアクチノイドとして纏めて切り離し、欄外に表示する〔。結果この周期表は縦18列、横7段、欄外2行の枠組みで構成される。この形式はスイスのアルフレッド・ベルナーが1905年に提唱したもので、現在でも国際的な標準となっている〔ニュートン別冊(2010)、pp.30-31、周期表は140年もの間、重要な役割をになってきた〕。 2012年現在、周期表には118個の元素が表示されている。このうち正式な元素名がつけられた元素は114個である。この112番目の元素コペルニシウムは国際純正・応用化学連合(International Union of Pure and Applied Chemistry, IUPAC)が2010年2月に正式名称として認定したが、元素の発見は1996年にドイツの研究グループが合成に成功したことに遡る。これよりも原子番号が大きな元素は、113番目を日本の理化学研究所(2004年)〔、115および118番目をアメリカ合衆国とロシアの研究チーム(1998年、2000年、2003年)がそれぞれ合成に成功したと報告しており、再現性の追試験などが待たれる状態にある。元素の数がどこまで増えるかははっきりしないが、研究者の中には173番目まで存在しうるという説を唱える人もいる〔ニュートン別冊(2010)、pp.70-74、周期表の元素が112個にふえた〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「周期表」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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